リフトは、テクノショップにおいて、最も使用頻度の高い効率化設備です。設置方法や昇降部・受台構造の違いなど、さまざまな種類がありますので、取り扱い車両や作業内容に合わせて、最適なリフトを選定ください。 具体的なリフトの例は、付録『リフト』を参照。 主要設備・機器諸元 リフト比較表 リフトは、設置方法により「埋設式」・「床上式」などに分類することができ、それぞれの主な特徴は次のとおりです。 ※外観はイメージです。機種によって異なります。 埋設式(リンクタイプ) 特徴 基礎工事は、床面から深さ0.7m程度掘下げる工事が必要。 多層階にも設置可能。 リフト設置場所の床面は、リフト本体重量とリフト能力を合わせた重量を基に、フロア強度を算出します。 最下位置で床面がフラットになる機種を導入すると車両乗入れが容易。 リフト上昇時に床面がフラットになるタイプを導入すると、安全性向上と台車使用など整備作業が効率的に行える。 上昇時、床面とフラットにならない機種を導入する場合は、整備作業時に注意が必要です。 主なリフト種類 種類 プレート&アーム ドライブオン 外観 ※外観はイメージです。機種によって異なります。 埋設式(シリンダタイプ) 特徴 基礎工事は、床面から深さ3.0m程度掘下げる工事が必要。 多層階の設置には不向き。 最下位置で床面がフラットになる機種を導入すると車両乗入れが容易。 リフト上昇時に床面がフラットになるタイプを導入すると、安全性向上と台車使用など整備作業が効率的に行える。 上昇時、床面とフラットにならない機種を導入する場合は、整備作業時に注意が必要です。 主なリフト種類 種類 アーム プレート プレート&アーム 外観 ※外観はイメージです。機種によって異なります。 床上式 特徴 基礎工事は、アンカー工事のみ必要。 移設が容易。 多層階にも設置可能。 リフト設置場所の床面は、リフト本体重量とリフト能力を合わせた重量を基に、フロア強度を算出します。 床上設置のため、メンテナンスが容易 主なリフト種類 種類 門型二柱 四柱 外観 ※外観はイメージです。機種によって異なります。 ポイント・留意点 リフト挟まれ災害を防止するため、リフト昇降時に音が出るものや下降時に一旦停止するモデルもあります。 床上型を導入する際はドアの開閉に影響が無いように、支柱間距離に注意します。 門型でない2柱式リフトを導入すると、高さ方向の自由度は上がりますが、同期チェーンを通すため支柱間に約50mmの段差が発生します。台車やバッテリ脱着時のリフター取り回し性確保のため、リンク機構を埋設にしフラット化することも可能です。 プラスONE提案 安全・故障予防のため、定期的に点検・消耗品(アタッチメントなど)の交換を行います。点検結果はしっかりと保存しておきます。(画像:擦り減ったアタッチメント) 擦り減ったアタッチメントの例 プレートリフトでは、ピタッチメントを導入することで、車両セッティングの効率化とエンジニアの負荷低減につながります。 ピタッチメント(外部ページ)> スイングアームでは、ワンタッチで車両とセッティングができるイージーアタッチメントを導入すると、作業効率化とエンジニアの負担軽減につながります。
リフト比較表 分類 種類 タイプ 特徴 設置方法 基礎工事(幅×長さ×深さmm) 工期 フリーホイール 埋設式︵シリンダータイプ︶ スイングアーム[上昇/下降時ともフラット] 〇上昇時/下降時ともフラットで、乗入性・作業性に優れる。〇BEVバッテリ脱着、水素タンク脱着。〇アーム可動範囲が広く、殆どの車種に適応。〇支柱間が広く、車両の下廻り作業に適する。✕車両へのセット性は、プレートタイプよりも劣る。(イージーアタッチメントを使用することで作業性向上)✕掘削量が多いため工期が長く、工事費も高い。✕設置には約3mの深さが必要であり、多層階への設置は不可。 設置後コンクリートで埋め戻し 要掘削寸法3,000×2,000×2,500 2週間 2WAYプレート&アーム[上昇/下降時ともフラット] 〇上昇時/下降時ともフラットで、乗入性・作業性に優れる。〇プレート・アーム兼用のため、適応車種が多い。✕掘削量が多いため工期が長く、工事費も高い。✕設置には約3mの深さが必要であり、多層階への設置は不可。✕プレート/ドライブプレート等が、下廻り作業の妨げとなる可能性あり。 設置後コンクリートで埋め戻し 要掘削寸法3,000×2,000×2,500 2週間 マルチプレート[上昇/下降時ともフラット] 〇上昇時/下降時ともフラットで、乗入性・作業性に優れる。〇旋回機能を持つマルチプレートにより、ジャッキアップポイントへのセット性が高く、幅広い車種に適応。〇角型ポスト採用により、リフトアップ時の剛性が高い。〇ピットケース構造のため、メンテナンス性に優れる。✕掘削量が多いため工期が長く、工事費も高い。✕設置には約3mの深さが必要であり、多層階への設置は不可。✕プレート/ドライブプレート等が、下廻り作業の妨げとなる可能性あり。 設置後コンクリートで埋め戻し 要掘削寸法3,000×2,000×3,000 2週間 分類 種類 タイプ 特徴 設置方法 基礎工事(幅×長さ×深さmm) 工期 フリーホイール 埋設式(リンクタイプ) スイングアーム[上昇/下降時ともフラット] 〇上昇時/下降時はフラットで、車両の乗入れが容易。〇プレート・アーム兼用のため、適応車種が多い。〇掘削量が少なく、多層階への設置も可能。✕受台下部のリンク機構が大きく、リンク間の幅も埋設シリンダータイプよりも狭いため、 下廻りの作業性が劣る。 ピット施工後アンカーボルトで固定 要ピット作成1,910×2,000×2,500 1週間 2WAYプレート&アーム[上昇/下降時ともフラット] 〇下降時はフラットで、車両の乗入れが容易。〇プレート・アーム兼用のため、適応車種が多い。〇掘削量が少なく、多層階への設置も可能。✕受台下部のリンク機構が大きく、リンク間の幅も埋設。シリンダータイプよりも狭いため、 下廻りの作業性が劣る。✕上昇時はピット穴が残るため、フラット構造の機種よりも足元の安全性に劣る。✕ピット内にボルト/ナットやゴミなどが落ちやすく、頻繁な清掃が必要。✕プレート/ドライブプレート等が、重整備時に下廻り作業の妨げとなる可能性あり。 ピット施工後アンカーボルトで固定 要ピット作成1,910×2,600×600 1週間 床上式︵門型二柱︶ 等長スイングアーム 〇アーム式のため、幅広い車種に適応。〇支柱間が広く、車両の下廻り作業に適する。〇基礎工事不要で工期が短く、移設も可能。〇多層階への設置も可能。〇支柱に、エアーホースリールなどの取り付けが可能。✕支柱・アームが露出しており、歩行時の安全性や、車両の乗入性・乗降性に劣る。 露出したアームにより、タイヤ/ホイールへ損傷を与える危険度が高い。✕チェーン/ワイヤー交換を伴うメンテナンス時には、高コストとなる。✕ピットホール/ドライブプレート等による段差および支柱が、ツールスタンドやSQ台車、 その他機器類移動時の妨げとなる。 アンカーボルトで固定 不要 2日 不等長式スイングアーム 〇アーム式のため、幅広い車種に適応。〇支柱間が広く、車両の下廻り作業に適する。〇等長アームタイプより、ドアの開閉に優れる。〇基礎工事不要で工期が短く、移設も可能。〇多層階への設置も可能。〇支柱に、エアーホースリールなどの取り付けが可能。✕支柱・アームが露出しており、歩行時の安全性や、車両の乗入性・乗降性に劣る。 露出したアームにより、タイヤ/ホイールへ損傷を与える危険度が高い。 ✕チェーン/ワイヤー交換を伴うメンテナンス時には、高コストとなる。✕ピットホール/ドライブプレート等による段差および支柱が、ツールスタンドやSQ台車、 その他機器類移動時の妨げとなる。 アンカーボルトで固定 不要 2日 分類 種類 タイプ 特徴 設置方法 基礎工事(幅×長さ×深さmm) 工期 ドライブオン 埋設式︵シリンダータイプ︶ 2WAYフリーホイールリフト付[上昇/下降時ともフラット] 〇上昇時/下降時ともフラットで、乗入性・作業性に優れる。〇車両を乗入れた状態でリフトアップ可能であり、殆どの車種に対応。〇2WAYタイプサブリフトにより、フリーホイール対応も可能。✕ドライブプレートが大きく、下廻りの作業性が劣る。✕ドライブプレートが、タイヤ脱着時のSQ台車/タイヤリフター使用の妨げとなる。✕複雑な機構のため、本体価格が最も高価。✕掘削量が多いため工期が長く、工事費も最も高い。✕設置には約3mの深さが必要であり、多層階への設置は不可。 4輪ホイールアライメント計測対応機種もあります。 ピットリフト装備により、RV車や小型トラックのフリーホイール対応も可能です。 設置後コンクリートで埋め戻し 要掘削寸法2,200×4,400×2,500 2週間 埋設式(リンクタイプ) 2WAYフリーホイールリフト付[上昇/下降時ともフラット] 〇上昇時/下降時ともフラットで、乗入性・作業性に優れる。〇車両を乗入れた状態でリフトアップ可能であり、殆どの車種に対応。〇2WAYタイプサブリフトにより、フリーホイール対応も可能。〇多層階への設置も可能。✕ドライブプレートが大きく、下廻りの作業性が劣る。✕ドライブプレートが、タイヤ脱着時のSQ台車/タイヤリフター使用の妨げとなる。✕複雑な機構のため、本体価格が高価。 4輪ホイールアライメント計測対応機種もあります。 ピットリフト装備により、RV車や小型トラックのフリーホイール対応も可能です。 ピット施工後アンカーボルトで固定 要ピット作成2,200×4,400×600 2週間 床上式︵四柱︶ フリーホイールビーム付 〇車両を乗入れた状態でリフトアップ可能であり、殆どの車種に対応。〇基礎工事不要で工期が短く、移設も可能。〇多層階への設置も可能。〇ビーム使用により、小型トラックなどのフレーム付車両のフリーホイール対応も可能。〇支柱に、エアーホースリールなどの取り付けが可能。✕支柱やドライブプレートが露出しており、歩行時の安全性や、乗入性に劣る。✕チェーン/ワイヤー交換を伴うメンテナンス時には、高コストとなる。✕アーム/ドライブプレート等による段差が発生。✕ピットホール/ドライブプレート等による段差および支柱が、ツールスタンドやSQ台車、 その他機器類移動時の妨げとなる。✕ドライブプレートが、タイヤ脱着時のSQ台車/タイヤリフター使用の妨げとなる。 ピットの床面掘削により、未使用時のフラット対応も可能です。 ピットリフトの装備も可能です。 アンカーボルトで固定 不要 2日 1)充電ケーブルの接続可能なコンセント形状(既設コンセント使用時) 既設コンセントは、充電ケーブルの使用(頻繁な抜き挿し)は想定していないため、耐久性が十分でない場合がありますので、推奨コンセントへの取替えをお奨めします。※ロック機構が無いため、充電ケーブルを保持するフックなどの取り付けが必要となります。 200V用 100V用 屋内用 屋内用 屋外用